『プリンス・オブ・ペルシャ』

ディズニーによるアクションゲームの映画化。ゲームらしい奔放なアクションをふんだんに取り入れてディズニーらしいおとぎ話で味付けした、見せ場満載のとても楽しい映画だった。


貧民街で育ったダスタンは少年の頃、ペルシャ王がその勇気を見初めて養子として引き取り、ペルシャの王子となった。15年の月日が流れ大人にたくましい青年になった彼は聖なる都市アラムートを義兄とともに征服し、1本の短剣を手に入れる。

だが勝利の宴の場で、父親である王に捧げる贈り物に毒が仕込まれ、王は絶命してしまう。彼の2人の義兄により王殺しの殺人犯に仕立て上げられてしまった彼は、アラムートの王女タミーナとともに王宮から逃れる。誰が王を殺したのか、なぜ殺したのか。鍵を握るのは1本の短剣。それは時間を巻き戻す不思議な力をもっていた…


絶世の美女と噂されるタミーナを演じるジェマ・アータートンは顔立ちはエキゾチック過ぎて「これが絶世の美女…だと…!?」って思ったけれど、ペルシャのファンタジックな世界観と気の強いタミーナ王女の性格にぴったりはまっていた。

ゲームの映画化ということでアクションも力が入っていて、ダスタン王子がペルシャの王宮や街中を縦横無尽に飛び回ったり、遺跡に罠があったりというところも映画の雰囲気に沿う形で描かれていてあまり違和感がなかった。

また、ライオンキングをベースにしたような物語や、後に仲間になる小悪党たちの登場や暗殺術を駆使する刺客たちとの戦いは、非常にワクワクさせられる。


ところどころ都合良く進むストーリーも、アクションや葛藤を生み出すためにリズミカルに展開していって最後まで楽しませてくれた。
子供の頃に読んだアラビアンナイトの世界が目の前に蘇っているような気持ちになる映画だった。